機械式腕時計に興味あるけど
・高そうだし、維持費も心配
・セイコー5ってどんな腕時計?
この疑問に
マニア視点で解説していきます。
機械式時計って
「お金かかりそう」と思っている人に
魅力を知ってもらいたい時計です。
今回は、
セイコー5の魅力を4つのポイントに凝縮して
お伝えしていきます!
- とにかく安い
- 優秀な性能
- 使いやすいデザイン
- カスタムの自由性
目次
魅力1. とにかく安い
機械式腕時計の二大費用は
「購入費」と「維持費」です。
高級スイス時計とセイコー5を比べると
ざっくりこんなイメージ。
高級スイス時計 | セイコー5 | |
---|---|---|
購入費 | 約20万円〜 | 約7千円〜5万円 |
維持費 | 約3万円〜 | 約1~2万円 |
セイコー5は購入費が激安
機械式腕時計が数千円って
もはやジョークレベルの値段です。
安すぎて心配になりますが
心臓部はセイコー製の本格ムーブメントが載っていて
実用機として長年支持されていきました。
セイコー5の全てのムーブメントに
これらの強みが詰まっています。
- 自動巻き
- 防水機能
- 日付・曜日表示
- 切れないゼンマイ(ダイアフレックス)
- 耐震装置(ダイアショック)
セイコー5の価格の違い
モデルによる価格差の要因は主に2つです。
・外装の違い
・ムーブメントの違い
セイコー5は種類が多いので
価格帯ごとのイメージを整理してみました。
- 1万円未満:シンプルでフォーマルタイプが多い
- 1万円〜2万円:スポーツモデルが充実
- 2万円以上:上位のスポーツモデル
数千円のモデルはシンプルな作りで
外装のコストは抑えられています。
ムーブメントも安価な7S系。
2万円程度になると外装のクオリティが上がり
防水性もアップしています。
ムーブメントは一つ上位の4R系が多いです。
セイコー5は維持費が激安
セイコー5は維持費も
圧倒的に安いです
機械式腕時計を長く使うなら
3~5年毎のメンテナンスが必要です。
セイコー5のオーバーホール代は1~2万円台が相場。
スイスの高級時計の場合、
安くても約3倍くらいになるでしょう。
とは言え、
購入費と同じような金額でメンテするなら
使い潰して新しい時計を買う人も多いです。
<上級者向け>
メンテをさらに安くするなら新品ムーブメントを
買って載せ替えるのがオススメです。
入手先や価格イメージは
こちらの記事で触れています。
>>セイコームーブメント比較!7S26・7S36・4R36・6R15の違いは?
魅力2. 性能が優秀
セイコー5は「精度」や「耐久性」に優れていて
仕事や遊びでガシガシ使える時計です。
セイコー5の精度は必要十分
セイコー5の精度って実際どうなの?
カタログスペック的には
-35~+45秒/日です
セイコー5には3つの機械のうち
いずれかが入っています。
ムーブメント | 日差 | 主な機能 |
---|---|---|
7S26 (21石) | -35〜+45秒 | 自動巻 デイデイト |
7S36 (23石) | -35〜+45秒 | 自動巻 デイデイト |
4R36 (23石) | -35〜+45秒 | 自動巻(手巻可) デイデイト ハック機能 |
実際の精度をテストするため、
数千円~約3万円のセイコー5を
5本並べて24時間の動作テストをしてみました。
結果、精度に問題なし。
スペック値より良好です。
ちなみに、
機械式時計はゼンマイや歯車で動いているので
電池式の時計と比べると精度は劣ります。
例えば、
100万円の機械式時計よりも
100円均一のデジタル時計の方が正確です。
今回は簡単な試験でしたが
こちらの記事では詳細にムーブメントの評価をしています。
>>セイコームーブメント比較!7S26・7S36・4R36・6R15の違いは?
セイコー5は耐久性が高い
10年以上ノーメンテで使っている話はよく聞きます。
筆者でも何年使えるかを検証中で
使い続けてから5年が経ちました(上の写真)。
購入時は日差+10秒でしたが
5年経過時点で日差+23秒。
多少のズレは出てきてますが
これまでの日常で
- うっかりコンクリートの地面に落とす
- 汗水でびしょ濡れにする
- 歩いている時にガツンと物に当てる
など、
手加減なしに使ってきた割には
しっかり動いていると言えるでしょう。
魅力3. 使いやすいデザイン
セイコー5は種類が豊富で
どれを選んでも日本人の腕に
ピッタリはまる時計です。
セイコー5は種類が豊富
セイコー5の種類はかなり多いです。
スーツに良く合うシンプルなものから
スポーツ系まで様々。
初登場から約60年経ちますが
合計で数百種類はありそうです。
現在のセイコー5は海外向けがメインで
国内で買えるのは逆輸入品が多いです。
マイナーなモデルは
売り切れたら入手が難しいこともあるので
気になる時計は買っておいた方がイイでしょう。
日本人によく似合うデザイン
セイコー5のデザインの特徴は
「日本人によく似合うデザイン」
と言えるでしょう。
理由はこの2つ。
- 日本人の腕にジャストサイズ
- オーソドックスなスタイル
細腕の筆者ですが
セイコー5って何つけてもしっくりくるんですよね。
スポーツモデルは
それほど大きくないのに
ベゼルや機械式特有のボリューム感によって
しっかりした存在感や満足感を味わえます。
セイコー5はオーソドックスなものが多いですが、
どのモデルもちゃんと特徴が表れています。
特徴1. スケルトンの裏蓋
裏蓋がスケルトンなのは、
偽造品の防止が理由と言われています。
ムーブメントのSEIKOの刻印が見える安心感
メカが見える演出効果など
所有欲を満たすメリットもあります。
特徴2. 「5」のロゴマーク
次に象徴的な「5」のロゴですが
1963年の初登場から、
ずっと引き継がれてきたマークです。
これまでの歴史の中でデザインに変化はありますが
「盾型」と「5」の組み合わせは揺るぎません。
特徴3. リューズが4時の位置
4時の位置のリューズって見慣れない人も多いかもしれません。
メリットは、
手の甲(手首あたり)にリューズが当たりにくかったり
フォルムがスッキリして見えます。
3時位置にリューズがあるモデルも多いので
好みで選ぶと良いでしょう。
魅力4. セイコー5のカスタム(MOD)
セイコー5のカスタムは世界的にも人気で、
「SEIKO5 MOD」で検索すると国内外の多くの
カスタムウォッチを見れます。
- 文字盤
- ベゼル
- 時針、分針、秒針
- ガラス風防
- チャプターリング
- リューズ
これらのパーツを自由に組み合わせて
ダイバーズ風、パイロット風、ミリタリー風などに
アレンジすることができます。
当ブログでも多くのカスタム時計を紹介してきました。
一番人気はコチラです。
>>セイコー5をサブマリーナーにカスタム!世界に1つのダイバーズMOD!
【追記1】セイコー5の価格高騰の件
最近は値上がりしているモデルが多いです。
2018年ごろまで
「1万円未満」や「1~2万円台のモデル」だったモデルが
ワンランクずつ値段だけ上がってしまったイメージ。
ポテンシャルを考えると
まだコスパ良好と言えますが
安い時を知っているだけに高く感じます
モデル | 2018年購入時 | 2021年9月 |
---|---|---|
SNK803 | 7,700円 | 約11,000円 |
SNZH55 | 13,500円 | 約23,000円 |
SNZF17 | 15,500円 | 約25,000円 |
一方で、
4Rムーブメントの上位モデル(SRPD系など)は
並行輸入品などの調達が安定したせいか
2万円台前半でも色々選べるようになってきました。
個人的に今コスパがいいのは
SRPD系のセイコー5と考えています。
>>セイコー5スポーツ SRPDを徹底レビュー&カスタム一挙公開!
【追記2】マジで注意してほしい事
セイコー5を買ったら
必ず商品チェックすることをオススメします。
これまで100本以上のセイコー5を購入してきましたが
2~3%は不良品が紛れているイメージ(あくまで筆者の経験ですが)。
特にカスタム用途で買う場合、
いじった瞬間に保証適用外になるので
受け入れチェックは必須です。
これまで筆者が経験した初期不良はコチラ。
- 精度不良
- セイコー5のロゴと時針が干渉
- 時針と分針のズレ(12時に合わせてもズレる)
- 文字盤内にホコリの混入
精度不良は3回経験していますが、
ひどいものだと1日で数十分ズレる個体もありました。
あとは針関係の不良も多いですね。
時針が奥まで差し込まれすぎて、
「5」の立体ロゴと干渉して動かない事。
12時に合わせても時針と分針ズレてるなど。
おそらく数分のズレなら合格品でしょうが、
10分近くズレているものもあり、検品漏れの疑いがあります。
このような経験から
使用前チェックをオススメします。
セイコー5の魅力まとめ
セイコー5の魅力をお伝えしてきました。
- とにかく安い
- 優秀な性能
- 使いやすいデザイン
- カスタムの自由性
メカニカルウォッチの入門機としてオススメですし、
高級時計を持っている人にも使ってほしい時計です。
きっとセイコー5のコスパに驚くことでしょう。