seiko5-シンボルマーク
セイコー5の伝統ロゴ


機械式腕時計に興味あるけど
・高そうだし、維持費も心配
・セイコー5ってどんな腕時計?



この疑問に
マニア視点で解説していきます。

結論、セイコー5はコスパ最強のメカニカルウォッチ



機械式時計って
「お金かかりそう」と思っている人に
魅力を知ってもらいたい時計です。



今回は、
セイコー5の魅力を4つのポイントに凝縮して
お伝えしていきます!

  • とにかく安い
  • 優秀な性能
  • 使いやすいデザイン
  • カスタムの自由性



魅力1. とにかく安い

seiko5-ムーブメント
セイコー5の代表的なムーブメント:7S36


機械式腕時計の二大費用は
「購入費」と「維持費」です。


高級スイス時計とセイコー5を比べると
ざっくりこんなイメージ。

高級スイス時計セイコー5
購入費約20万円〜約7千円〜5万円
維持費約3万円〜約1~2万円
※維持費:3針モデルの1回あたりのオーバーホール代を想定


セイコー5は購入費が激安

セイコー5 snk789やsnk807など
手前:SNK789(2018年に7千円台で購入)


機械式腕時計が数千円って
もはやジョークレベルの値段です。


安すぎて心配になりますが
心臓部はセイコー製の本格ムーブメントが載っていて
実用機として長年支持されていきました。



セイコー5の全てのムーブメントに
これらの強みが詰まっています。

  • 自動巻き
  • 防水機能
  • 日付・曜日表示
  • 切れないゼンマイ(ダイアフレックス)
  • 耐震装置(ダイアショック)


セイコー5の価格の違い

モデルによる価格差の要因は主に2つです。
・外装の違い
・ムーブメントの違い


セイコー5は種類が多いので
価格帯ごとのイメージを整理してみました。

  • 1万円未満:シンプルでフォーマルタイプが多い
  • 1万円〜2万円:スポーツモデルが充実
  • 2万円以上:上位のスポーツモデル


数千円のモデルはシンプルな作りで
外装のコストは抑えられています。
ムーブメントも安価な7S系。


2万円程度になると外装のクオリティが上がり
防水性もアップしています。
ムーブメントは一つ上位の4R系が多いです。

セイコー5は維持費が激安

4R36
4R36ムーブメント


セイコー5は維持費も
圧倒的に安いです



機械式腕時計を長く使うなら
3~5年毎のメンテナンスが必要です。
セイコー5のオーバーホール代は1~2万円台が相場。


スイスの高級時計の場合、
安くても約3倍くらいになるでしょう。


とは言え、
購入費と同じような金額でメンテするなら
使い潰して新しい時計を買う人も多いです。


<上級者向け>
メンテをさらに安くするなら新品ムーブメントを
買って載せ替えるのがオススメです。
入手先や価格イメージは
こちらの記事で触れています。
>>セイコームーブメント比較!7S26・7S36・4R36・6R15の違いは?


魅力2. 性能が優秀

セイコー5は「精度」や「耐久性」に優れていて
仕事や遊びでガシガシ使える時計です。

セイコー5の精度は必要十分

seiko5精度テスト
セイコー5 SNZH53


セイコー5の精度って実際どうなの?


カタログスペック的には
-35~+45秒/日です


セイコー5には3つの機械のうち
いずれかが入っています。

ムーブメント日差主な機能
7S26 (21石)-35〜+45秒自動巻
デイデイト
7S36 (23石)-35〜+45秒自動巻
デイデイト
4R36 (23石)-35〜+45秒自動巻(手巻可)
デイデイト
ハック機能



実際の精度をテストするため、
数千円~約3万円のセイコー5を
5本並べて24時間の動作テストをしてみました。

seiko5精度テスト結果


結果、精度に問題なし。
スペック値より良好です。


ちなみに、
機械式時計はゼンマイや歯車で動いているので
電池式の時計と比べると精度は劣ります。


例えば、
100万円の機械式時計よりも
100円均一のデジタル時計の方が正確です。


今回は簡単な試験でしたが
こちらの記事では詳細にムーブメントの評価をしています。
>>セイコームーブメント比較!7S26・7S36・4R36・6R15の違いは?


セイコー5は耐久性が高い

セイコー5 SNZH55 FFFカスタム品:落下の衝撃でベゼルに割れアリ


10年以上ノーメンテで使っている話はよく聞きます。
筆者でも何年使えるかを検証中で
使い続けてから5年が経ちました(上の写真)。


購入時は日差+10秒でしたが
5年経過時点で日差+23秒。


多少のズレは出てきてますが
これまでの日常で

  • うっかりコンクリートの地面に落とす
  • 汗水でびしょ濡れにする
  • 歩いている時にガツンと物に当てる


など、
手加減なしに使ってきた割には
しっかり動いていると言えるでしょう。


魅力3. 使いやすいデザイン

セイコー5は種類が豊富で
どれを選んでも日本人の腕に
ピッタリはまる時計です。

セイコー5は種類が豊富

seiko5-sports4機種
セイコー5 SRPDシリーズ


セイコー5の種類はかなり多いです。
スーツに良く合うシンプルなものから
スポーツ系まで様々。


初登場から約60年経ちますが
合計で数百種類はありそうです。
現在のセイコー5は海外向けがメインで
国内で買えるのは逆輸入品が多いです。


マイナーなモデルは
売り切れたら入手が難しいこともあるので
気になる時計は買っておいた方がイイでしょう。

日本人によく似合うデザイン

srpd63-sbsa013
セイコー5 SRPD63:手首周り16cmの筆者が着用


セイコー5のデザインの特徴は
「日本人によく似合うデザイン」
と言えるでしょう。



理由はこの2つ。

  • 日本人の腕にジャストサイズ
  • オーソドックスなスタイル



細腕の筆者ですが
セイコー5って何つけてもしっくりくるんですよね。


スポーツモデルは
それほど大きくないのに
ベゼルや機械式特有のボリューム感によって
しっかりした存在感や満足感を味わえます。



セイコー5はオーソドックスなものが多いですが、
どのモデルもちゃんと特徴が表れています。

特徴1. スケルトンの裏蓋

seiko5-ムーブメント
セイコー5 SNZH55の裏蓋

裏蓋がスケルトンなのは、
偽造品の防止が理由と言われています。


ムーブメントのSEIKOの刻印が見える安心感
メカが見える演出効果など
所有欲を満たすメリットもあります。


特徴2. 「5」のロゴマーク

seiko5-snzf17-1
セイコー5:SNZF17

次に象徴的な「5」のロゴですが
1963年の初登場から、
ずっと引き継がれてきたマークです。


これまでの歴史の中でデザインに変化はありますが
「盾型」と「5」の組み合わせは揺るぎません。

特徴3. リューズが4時の位置

セイコー5 snk623-4
セイコー5 SNK623

4時の位置のリューズって見慣れない人も多いかもしれません。
メリットは、
手の甲(手首あたり)にリューズが当たりにくかったり
フォルムがスッキリして見えます。


3時位置にリューズがあるモデルも多いので
好みで選ぶと良いでしょう。


魅力4. セイコー5のカスタム(MOD)

snk807カスタム前後
1万円未満で買えるSNK807をパイロット風にカスタム


セイコー5のカスタムは世界的にも人気で、
「SEIKO5 MOD」で検索すると国内外の多くの
カスタムウォッチを見れます。

  • 文字盤
  • ベゼル
  • 時針、分針、秒針
  • ガラス風防
  • チャプターリング
  • リューズ


これらのパーツを自由に組み合わせて
ダイバーズ風、パイロット風、ミリタリー風などに
アレンジすることができます。


当ブログでも多くのカスタム時計を紹介してきました。
一番人気はコチラです。
>>セイコー5をサブマリーナーにカスタム!世界に1つのダイバーズMOD!


【追記1】セイコー5の価格高騰の件

srpd55-srpd76
SRPD系セイコー5:上位の4R36ムーブメントを搭載してコスパ◎


最近は値上がりしているモデルが多いです。
2018年ごろまで
「1万円未満」や「1~2万円台のモデル」だったモデルが
ワンランクずつ値段だけ上がってしまったイメージ。


ポテンシャルを考えると
まだコスパ良好と言えますが
安い時を知っているだけに高く感じます

モデル2018年購入時2021年9月
SNK8037,700円約11,000円
SNZH5513,500円約23,000円
SNZF1715,500円約25,000円



一方で、
4Rムーブメントの上位モデル(SRPD系など)は
並行輸入品などの調達が安定したせいか
2万円台前半でも色々選べるようになってきました。


個人的に今コスパがいいのは
SRPD系のセイコー5と考えています。
>>セイコー5スポーツ SRPDを徹底レビュー&カスタム一挙公開!


【追記2】マジで注意してほしい事

snzf15
セイコー5:SNZF15


セイコー5を買ったら
必ず商品チェックすることをオススメします。



これまで100本以上のセイコー5を購入してきましたが
2~3%は不良品が紛れているイメージ(あくまで筆者の経験ですが)。


特にカスタム用途で買う場合、
いじった瞬間に保証適用外になるので
受け入れチェックは必須です。


これまで筆者が経験した初期不良はコチラ。

  • 精度不良
  • セイコー5のロゴと時針が干渉
  • 時針と分針のズレ(12時に合わせてもズレる)
  • 文字盤内にホコリの混入


精度不良は3回経験していますが、
ひどいものだと1日で数十分ズレる個体もありました。


あとは針関係の不良も多いですね。
時針が奥まで差し込まれすぎて、
「5」の立体ロゴと干渉して動かない事。
12時に合わせても時針と分針ズレてるなど。
おそらく数分のズレなら合格品でしょうが、
10分近くズレているものもあり、検品漏れの疑いがあります。


このような経験から
使用前チェックをオススメします。


セイコー5の魅力まとめ

セイコー5の魅力をお伝えしてきました。

  • とにかく安い
  • 優秀な性能
  • 使いやすいデザイン
  • カスタムの自由性


メカニカルウォッチの入門機としてオススメですし、
高級時計を持っている人にも使ってほしい時計です。
きっとセイコー5のコスパに驚くことでしょう。