人気のセイコーダイバーズ
「SKX007:ブラックボーイ」「SKX009:ネイビーボーイ」って廃盤なの?
ボーイシリーズは廃盤です。
後継機種のリリースなしですが、
日常使いには便利な「新生セイコー5」が注目を集めています。
セイコーの本格ダイバーズの中で
最もリーズナブルな機種だっただけに
残念に感じているファンも多いことでしょう。
今回は
最近出てきた「新生セイコー5」を徹底レビューしています。
ボーイシリーズとそっくりな見た目で
何が違うのか気になる人向けの内容になってます。
目次
ボーイとSRPDを徹底比較:概要
今回は3つに注目して
ボーイとSRPDを比較しました。
- 機能性を比較
- デザインを比較
- 価格を比較
結論を言うと、
この2つは似て非なる時計です。
一言で表すなら
「ボーイは本格ダイバーズで、SRPDは万人ウケする時計」でしょうか。
それでは具体的に見ていきましょう。
ボーイとSRPDを徹底比較:機能性
防水機能について
さっそくですが、防水機能は全く異なっています。
- ボーイシリーズ:200m防水
- SRPDシリーズ:100m防水
まず注目したいのがケースの作りです。
リューズを見てみましょう。
- ボーイシリーズ:ねじ込みリューズ
- SRPDシリーズ:普通のリューズ
ボーイのリューズはねじ込みタイプなので
SRPDよりも防水性が有利です。
次に裏蓋を見て見ましょう。
- SRPDシリーズ:金属とガラス
- ボーイシリーズ:金属のみ
SRPDのウラ蓋はシースルーバックで
中のムーブメントを見ることができます。
ボーイシリーズは防水性を優先させるために
金属製の裏蓋を使っています。
セイコーダイバーズの伝統的な
波のメダリオンが特徴的。
ムーブメント機能について
ちょっとマニアックですが
機械式時計の心臓部とも言えるムーブメントの機能を比較します。
- ボーイシリーズ:7S36(自動巻き)
- SRPDシリーズ:4R36(自動巻き+手巻き機能あり+ハック機能あり)
結論を言えばSRPDの方が良いムーブメントを搭載しています。
ボーイはゼンマイの巻上げが自動巻のみですが、
SRPDは手巻きができて秒針の動きを止めるハック機能がついています。
ちなみに精度は両者ともに日差+45秒~-35秒ですので差はありません。
ベルト交換が簡単になる工夫
SRPDのケースを横から見ると小さな穴があります。
この穴に細い棒を入れて押し込むと
ベルトと本体を固定しているバネ棒が簡単に外せます。
一方でボーイの側面には穴がないので
ベルト交換の時は「バネ棒外し」と言う工具が必要です。
慣れていないと少し時間かかるかもしれませんが、
難しくないので自分でやる人も多いです。
ボーイとSRPDを徹底比較:デザイン
次にボーイとSRPDのデザインの主な違いを
3つ説明していきます。
- 文字盤のデザイン : SRPDは立体的、ボーイは平面的
- 純正ベルト : SRPDは5種類、ボーイは2種類
- サイズ : SRPDとボーイは同じサイズ
文字盤のデザイン
SRPDの文字盤はインデックスの作りが立体的です。
一方、ボーイのインデックスは塗料で塗っただけの平面的な印象です。
デザインは2つとも良く似ています。
パッと見た感じは
SRPDには新生セイコー5のロゴ付きで
ボーイは200m防水表記がオレンジ色でアクセントになっています。
純正ベルトを比較
ボーイの純正ベルトは2つです。
- ステンレス5連続ブレス
- ウレタンベルト
SRPDの純正ベルトは5種類あり、
時計によって使われているベルトが異なります。
- ステンレス3連ブレス(中留ワンプッシュ三つ折れ方式)
- ステンレスメッシュベルト(中留スライド方式)
- シリコンベルト
- ナイロンベルト
- 牛皮革とシリコン組合せタイプのベルト
ちなみに両モデルともブレスバンドが人気ですが
作り込みは大きく違います。
SRPD純正ブレスの特徴は3連ブレスで程よい重みがありますが、
ボーイ純正ベルトは5連のジュビリーブレスでかなり軽いです。
筆者的にはボーイの純正ブレスはちょっと安っぽく感じます。
その理由は2つあります。
1つ目はブレスの留め具の作りが簡易的
2つ目は全体的に頼りない感じがする
腕から外すとき、
SRPD純正ブレスはプッシュボタンがついてるので簡単に外せますが
留め具に指先を入れて引っ張る必要があります。
また、軽いことはメリットとも考えることができますが、
実際に触れると華奢な感じがします。
もし気になるなら
社外品で有名な「タイコノート」のジュビリーブレスに交換することで
重厚感と上質感を大幅にアップさせることができます。
サイズを比較
結論を言うとSRPDとボーイは同じサイズです。
所有しているSRPD55とSKX009を測定した結果です。
- 直径 42mm
- 縦 45mm
- 厚み 13mm
- ラグ幅 22mm
ケースの形もほとんど同じなので、
腕につけた感じは差がないと言えるでしょう。
ボーイとSRPDを徹底比較:価格
2020年9月時点の最安値帯で比べています。
- ブレスバンド付き →4万円台前半
- ウレタンバンド付き →3万円台後半
<SKX009>
- ブレスバンド付き →3万円台前半
- ウレタンバンド付き →2万円台後半
<SRPDシリーズ>
- ナイロンベルトやシリコンベルト付 →2万円台前半から
- ステンレスベルト →2万円台後半から
ボーイについては
2018年頃までは1万円台でSKX007のブレスバンド付きの
モデルが買えていたので最近はかなり高騰しています。
SRPDについては
4Rムーブが載って2万円台前半なのでお買い得に感じます。
ですがSRPDは限定品やスタンダード品によって価格が大きく違いますし
ナイロンベルトかブレスによっても価格が異なりますので、
場合によっては4万円台の時計もあります。
ボーイとSRPDを徹底比較:SRPDは後継機種?
新生セイコー5が出始めたころ、
ボーイの後継機種はSRPD系なのでは?
とウワサもありましたが
改めて、「それは違う」という事を強調しておきます。
理由についてはこれまでに書いた通り、
ボーイはダイバーズウォッチですが
SRPDは違うコンセプトで作られています。
セイコー関係者にも確認したところ、
同様の回答が得られました。
この記事は2020年9月に書いていますが、
この時点でボーイシリーズの生産が終了していて
在庫販売となっているとのことです。
と言うことは
今後は新品の流通量は大幅に減り
価格がさらに上がるかもしれません。
すでに値上がり気味ですが
気になっている人はまだ入手できるうちに
買っておいた方がベターかと。
ボーイとSRPDを徹底比較:まとめ
この記事を振り返ると
「ボーイは本格ダイバーズで、SRPDは万人ウケする時計」です。
それぞれの特徴を以下にまとめたので
好みや用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
- 防水性が優れている(200m防水)
- 新品価格は2万円台後半から
SRPDシリーズ(新生セイコー5)の特徴
- ムーブメントが優れている(4R36使用)
- 種類が豊富
- 新品価格は2万円台前半から